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第五-6
25. 父の葬儀は、福島県の葬儀屋さんで行われました。
お葬式のBGMには、父が生前一番気に入っていた、MASAYAさんの「森と風の旅人」、「風にふかれて」、「Sweet Farewell Melodies」などを式場の方に流してもらいました。
生前、父はMASAYAさんの音楽を、「どれが一番いいか、選べない。どの曲も本当にすばらしい。」と、母にしみじみと言っていたそうです。
その中でも、特に気に入っていたのは、「森と風の旅人」「遥かなる道」「Sweet Farewel Melodies」でした。
父が聞くことが出来た、MASAYAさんの最新のアルバムだった「Sweet Farewell Melodies」は、「特に最初の4曲が素晴らしすぎる。」と言って、ずっとCDプレイヤーで聞いていたそうです。
この「Sweet Farewell Melodies」は、平成9年4月25日に、父と同じスキルス胃ガンで亡くなられた、松田賀江さんに捧げる詩として、MASAYAさんが作ったアルバムです。同じ状況下にいた父には、誰よりもその詩が心に深く響いていたことと思います。
葬儀で、その曲を流し、MASAYAさんの音楽にのせて、父を見送れたことは、私達が父に出来る、精一杯のお見送りだったと、思います。葬儀には、父の勤務先の会社の方々にも沢山来ていただきました。
皆涙を流して、父の死を悲しんでいました。とても印象に残ったのは、父の会社の方を代表して、多分一番父と親しかった方だと思いますが、その方が、「どうして君が先に逝ってしまうんだ。君が抜けてしまった穴はどうやって埋めたらいいのか」と、おいおいと泣きながら弔辞を読んでいる際に、生前の父が一番大好きだった「森と風の旅人」が流れ、「この地球をパラダイスにしたい。」、「僕が扱っている研究材料は、砂漠の緑地化に使えると思う」と、夢を語っていた父の姿が目に浮かんで、夢を叶えきれなかった、父の無念さ、会社の方々の無念さが伝わってきました。
私は堪えきれず、わんわんと泣いてしまいました。
父が大好きだった、「森と風の旅人」と「すべての中に君を見ている」の詩を記しておきたいです。
この詩を読んでいただければ、この詩を愛した父の思い、この詩を生み出したMASAYAさんの思いが伝わると思います。
森と風の旅人
すべての中に君を見ている